産後高血圧と心理学概論(12) パーソナリティ心理学

心理学概論

どうも、こんにちは。

2019年6月に第2子出産後、降圧剤ニフェジピンCRを1日2錠(朝夕10mgずつ)で治療中💊。

今朝の血圧は、、、、113/69でした。

今日は超合格点!!血圧に一喜一憂しちゃう話はこちら)循環器内科の先生曰くの「125/80未満目標!」内!

今月の血圧推移は以下です。🦑🦑🦑

本日も放送大学の「心理学概論」の勉強を進めます。心理学の各分野に入って8つ目、本日は「パーソナリティ心理学」です。これまでの記事から繋がっています。以下から各記事に飛ぶようにしておきます。

パーソナリティ心理学

パーソナリティ心理学は、主に人の性格について研究する領域であり、感じ方

や考え方、行動の個人差を追求しようとする学問である。放送大学で既に「人格心理学」という科目を取得済みです。ここでは、類型論、特性論、ビッグファイブ、人ー状況論争、ライフストーリー、性格検査についてまとめてみます。

パーソナリティとは

性格・人格=personality=persona

心理学者のオルポートはパーソナリティを以下に定義した。

「精神身体的体系をもった個人内の力動的体制であって、その個人特有の環境への適応を決定するもの」(Allport,1937)

この定義は現在も使われており、「精神身体的体系」=パーソナリティは精神的かつ身体的神経的な基盤を持っているということ。また「力動的体制」とは、静的で固定的なものでなく、状況や経験によって動的に変化する可能性があるということだそうだ。定義っていつも言葉の理解が難しい!

また、生得的で生物学的な基盤をもつ個人差のことを「気質(temperrament)」と呼ぶ。気質の指標としては、情緒性、自己統制性、活動水準の3つに集約されることが多い。子どもは特定の気質を持って生まれ、周囲の環境と相互作用を重ねながら、独自のパーソナリティを築いていく。生涯安定した部分と環境(経験)や努力によって変化する部分とある。

類型論と特性論

個人差を認め、分類しようとする試みは古代ギリシャ時代から行われていた。

類型論

人をいくつかの典型的なタイプに分けて捉える見方。ドイツをはじめ ヨーロッパで盛んだった。医学の祖ヒポクラテスは、人間の身体には4種の体液(血液・粘液・黄胆・黒胆汁)があり、それらの配合が体質の個人差を生み、変調すると疾患に至ると考えた。その後古代ローマの医師ガレノスが4種の体液のうちどれが優位かによって、下記のように分けれると考えた。(科学的根拠無しだって!!!!)

  • 多血質(楽観的で社交的)
  • 粘液質(冷静で堅実)
  • 黄胆汁質(精力的で短気)
  • 黒胆汁質(憂うつで慎重)

ドイツのクレッチマーやアメリカのシェルドンの体型によるパーソナリティ分類もよく教科書に出てくる。

  • 細長い体型ー精神分裂病(現在の統合失調症)非社交的、生真面目、用心深いなど
  • 肥満型ー躁鬱病(双極性障害)社交的、親切、気立てが良いなど
  • がっちり闘士型ー粘着気質(かたい、几帳面、精力的など)

これはダイエットや肥満、労働の変化により現代に当てはめるのは難しいとのこと(なんぞ!!!!)

特性論

アメリカを中心に発展。特性論とは複数のパーソナリティ特性について量的に測定し、各次元における個人の位置を示すことでパーソナリティの全体像を捉えようとする立場をさす。

ビッグファイブ

1990年代多くの実証データに基づき、パーソナリティは最終的に5つの因子(Bビッグファイブ)にまとまるという考えが主流になった。頭文字でOCEANモデルとも呼ばれる。

  • 開放性(Openness to experience) 芸術的なものに関心が高く、好奇心が強い。想像力が豊かで物事の多様性や複雑性を許容する。
  • 誠実性(Conscientiouesness) 論理的で規則を順守する。欲求や衝動性をコントロールし、計画的。人から信頼されやすい。
  • 外向性(Extraversion) 人が好きでよく話す。刺激興奮を好み活動的。決断力があり、上昇志向が強い。
  • 調和性(Agreeableness) 人に対して同情的で積極的に援助する。寛容で対立をさけ、人間関係の安定や調和を優先する。人に好かれやすい。
  • 神経症傾向(Neuroticism) 不安や抑うつ感が強く、ストレス対処が苦手。非現実的な思考、不満や怒り、劣等感羞恥心を感じやすい。

ビッグファイブを測定する代表的な尺度としては、NEO-PI-Rやその簡略版のNEO-FFIがある。

パーソナリティの安定性と変化

人ー状況論争

1970年〜80年代に行われた論争。アメリカのミシェルの問題提起を発端とした。パーソナリティ特性は多くの研究者が状況に左右されない、安定したパーソナリティの存在を仮定していたが、社会心理学者による実験(服従実験)では人の行動が状況によって左右されることが明らかになった。よって、状況も安定した特性もどちらも行動に影響を及ぼすと着地したそうだ。

遺伝と環境

人間行動遺伝学の研究によれば、ビッグファイブをはじめとするパーソナリティ特性の個人差を説明する要因として、遺伝は約40〜50%、非共有環境が約50〜60%となっており、共有環境の影響はほとんどない。ということは、同じ家庭で育ったからといって、同じパーソナリティにはならないということ。

環境面では、人は自分に合った環境を選ぶようになることで特性が強まる可能性がある。逆に内気だから変えたいと思い多くの人に話しかける努力からパーソナリティが外交的に変化することもある。

パーソナリティの成熟

オルポートは、成熟したパーソナリティの指標を6つ挙げた。

  1. 自己意識の拡大
  2. 他者との暖かい関係
  3. 情緒的安定(自己受容)
  4. 現実的な認知と問題解決のスキル
  5. 自己客観視(洞察とユーモア)
  6. 統一した人生観

多くの実証研究から、成人期以降、自信や責任感、温かさや冷静さ、誠実性や調和性、情緒的安定といったポジティブな特性が増すことが示された。(2003年の研究らしいが、氷河期世代が犯罪を起こすここ数年はそう言えなくなってきてないか???)

ここで言う成人期には特有の経験をすると書かれている。仕事で同僚や上司・部下とうまくやっていくために、また夫婦関係を維持するため、子供を育てていくため、などに自分の感情を制御することはもちろん、誠実に振る舞うこと、相手を気遣うこと、建設的に粘り強く解決することなどを通して、人として成熟すると書いてある。

また、様々な出来事が起こっても、ポジティブな意味を見出すことができる人は、高いジェネラティビティや主観的幸福感を併せ持つといった研究、困難な人生体験を精緻に語ることができる人は、パーソナリティに成熟が認められるといった研究など、成熟においての研究が多く行われていることは興味があるので、具体的にどんなものなのか知りたいと思った。

パーソナリティの測定

性格検査には、以下の3つがあり、どの検査も長所短所があるので、単一ではなく複数組み合わせることが多い。

  • 質問紙法 特定の行動傾向に関する複数の質問項目に回答してもらう。MPIやNEO-PI-RやMMPI、矢田部ギルフォード性格検査(YG性格検査)、TEGⅡ(東大式エゴグラム)などがある。実施が比較的容易、採点も客観的。回答に意識的、無意識的な歪曲が入るのが短所。
  • 投影法 曖昧で多義的な刺激に対して自由に反応してもらい、深層心理を捉えようとする手法。ロールシャッハ・テスト、絵画統覚検査(TAT)、文章完成法(SCT)、絵画欲求不満テスト(PFスタディ)、バウムテスト(樹木画テスト)などがある。多面的に深く取らえれる長所があるが、専門的な知識や技能、経験が必要で解釈に主観が入るのが短所。
  • 作業検査法 ある作業を課し、その経過や結果から診断する。一定の加算作業を求める内田クレペリン検査がある。

本日はここまで。

次は「社会心理学」です。これまたなんでも研究対象になる学問で、多様性が重視される現代にはまさに必要だということで、楽しみ。それではまた!

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